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贈与税と生前贈与について


(1)贈与税

贈与税とは、個人から財産(土地・建物・現金・宝石など)を贈与された場合に課税される国税のことで、物や権利を他人に贈与する場合は贈与税がかかってきます。特にこの贈与税は税率が高めに設定されて、税額の負担が大きくなっています。贈与税には「基礎控除110万円」がありますので、年間110万円以下の贈与であれば、贈与税はかかりません。




(2)生前贈与税と節税

相続税を軽くするには、相続財産を減らす必要があります。その方法のひとつが生前贈与です。贈与税は税率が高く税負担額が高くなることが多いのですが、生前贈与をすることで、生きている間に自分の財産を子供や孫に贈与すると、結果的に相続税が減ります。

 

①教育資金の一括贈与として非課税措置を受ける

(参考:国税庁HP 祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし


祖父母から孫へなど、贈与を受ける相手の教育に充てる資金としてなら、1500万円までの贈与を非課税とする制度です。直系尊属からの贈与に適用されますので、ひ孫でも玄孫でも構いません。

教育資金の非課税措置をうける要件

・贈与を受けた側(受贈者)が30歳までであること

 ・贈与をする側と信託会社の間で、教育資金管理契約を結んでいること

 

②結婚・子育て資金贈与が非課税措置を受ける

(参考:国税庁HP 父母などから結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし)

結婚資金等の一括贈与では、平成2741日から平成31331日までに金融機関に申し込み、祖父母や父母から、20歳以上50歳未満の子や孫の専用口座に一括で贈与ができます。非課税の上限は1000万円(結婚関係は300万円)まで。税務署への申告が必要ですが、専用口座のある金融機関が行います。また、結婚・子育て資金に充てた領収書等を金融機関に提出する必要があります。

 

③贈与税の配偶者控除

「贈与税の配偶者控除」上手く利用して節税を!! 

『贈与税の配偶者控除』とは、配偶者から居住用の不動産、又は、これを購入するための資金を贈与されたときに、最高2,000万円まで贈与税の課税価格から控除されるものです。

•婚姻期間が20年以上であること

•今までに配偶者控除を受けていないこと(同一夫婦間で1度だけ)

•贈与財産は、①居住用不動産②居住用不動産の取得資金のいずれかであること

•贈与を受けた年の翌年315日までに贈与された居住用不動産を居住の用に供し、その後も引き続き居住する見込であること

•贈与税の申告をすること




(3)贈与税の税率(暦年課税)

(参考:国税庁HP 平成27年1月から贈与税の税率等が変わります!

贈与税の課税方法は、「暦年課税・相続時精算課税」の2種類あます。

暦年課税の場合において、直系尊属(父母や祖父母など)からの贈与により財産を取得した受贈者(財産の贈与を受けた年の1月1日において20 歳以上の方に限ります。)については、「特例税率」を適用して税額を計算します。この特例税率の適用がある財産のことを「特例贈与財産」といいます。また、特例税率の適用がない財産(「一般税率」を適用する財産)のことを「一般贈与財産」といいます。

基礎控除は年110万円までというのが基本になりますので、贈与税対策としては、長い時間をかけて分割し、多くの人に贈与することを基本にしていただくと良いでしょう。




(4)相続時精算課税制度

(参考:国税庁HP 相続時精算課税制度のあらまし)

・贈与者は60歳以上の親または祖父母

・受贈者は贈与者の推定相続人である20歳以上の子または孫

※「最初の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間」に、納税地の所轄税務署長に対して「相続時精算課税選択届出書」を受贈者の戸籍の謄本などの一定の書類とともに贈与税の申告書に添付して提出します。

  なお、この制度を選択すると、その選択に係る贈与者から贈与を受ける財産については、その選択をした年分以降全てこの制度が適用され、「暦年課税(注)」へ変更することはできません。

 

※贈与税の注意点

①贈与契約書の作成

贈与契約は相続人以外にも贈与は可能です。あげる人(贈与者)ともらう人(受贈者)の合意があったことが第三者に証明できるように「贈与契約書」を作っておくことをおすすめします。

 

②毎年、少し贈与税を納める

贈与をしたという証拠として、少額でも贈与税を納めておくことです。たとえば、毎年111万円ずつ贈与し納税しておくことで贈与の実績が作られ、税務署から贈与そのものを否認される自体を避けられます。

 この場合の贈与税は、基礎控除を差し引いた1万円の税率10%ですから1千円です。

 

③贈与の証明として記録をとっておく

贈与の事実を記録のため毎回預金口座から振り込みを利用する。お金の流れを記録しておくことは重要なことです。

 

④贈与取得者が財産を自由に扱える状態にする

受贈者が財産を自由に使える状態でないと贈与だと認めてもらえない。例えば、親が子供名義の口座の通帳や印鑑を管理している場合や、実質的には子供が財産を自由に使えない場合は、たとえ申告をしていても贈与があったとみなされず、単なる “ 贈与の予約 ” であって贈与者の財産として扱われてしまいます。

 

⑤生活費の扶助・学費の負担

扶養義務者である親が、子供の生活費や学費等を負担しても贈与の対象とはされません。しかし、一年分まとめて支払らったり、もらったお金を趣味などに使った場合は贈与とみなされ、贈与税の対象となります。

 

いかがでしたか?

 生前贈与を利用して節税を行うにはいくつかの方法があります。あなたの生活状況に一番合う生前贈与の方法が見つかってその一助になれば幸いです。



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